鹿児島で焼酎をネット販売するには?必要な酒類販売免許と申請方法を解説
「鹿児島の焼酎をネットショップで全国に販売したい」
「Amazonや楽天市場で焼酎を販売したい」
「自分で仕入れた芋焼酎をECサイトで販売したい」
このように、鹿児島の焼酎をインターネットで販売したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
鹿児島には、全国的に知名度の高い芋焼酎をはじめ、地域に根付いたさまざまな焼酎があります。
一方で、焼酎を仕入れて継続的に販売する場合には、原則として酒類販売業免許が必要です。
さらに、インターネットを利用して全国の消費者に販売する場合には、一般的な小売免許とは別に、通信販売酒類小売業免許について検討する必要があります。
ただし、通信販売酒類小売業免許を取得すれば、鹿児島の焼酎を何でも全国に販売できるわけではありません。
特に重要なのが、通信販売できる国産酒類には一定の条件があることです。
この記事では、鹿児島で焼酎をネット販売したい方に向けて、
- どの酒類販売業免許が必要なのか
- 一般酒類小売業免許と通信販売酒類小売業免許の違い
- 鹿児島の焼酎なら何でも販売できるのか
- 3,000キロリットル基準とは何か
- 必要書類
- 申請方法
- よくある失敗・注意点
- 申請前のチェックポイント
について、行政書士がわかりやすく解説します。
1.鹿児島の焼酎をネット販売するには酒類販売業免許が必要
まず押さえておきたいのが、インターネットで焼酎を継続的に販売する場合、原則として酒類販売業免許が必要になるということです。
「ネットショップだから普通の商品と同じように販売できる」というわけではありません。
例えば、
- 自社ECサイトで焼酎を販売する
- ホームページから注文を受ける
- Amazonで焼酎を販売する
- 楽天市場で焼酎を販売する
- Yahoo!ショッピングなどで焼酎を販売する
といった場合には、販売方法に応じた酒類販売業免許について検討する必要があります。
そのため、ネットショップを作る前に、
「どの免許が必要なのか」
を確認しておくことが重要です。
2.鹿児島県内だけで販売するのか、全国に販売するのかで考え方が変わる
焼酎のネット販売では、販売対象地域が重要なポイントになります。
特に、
「鹿児島県内だけを対象にするのか」
「全国の消費者を対象にするのか」
によって、必要となる免許の考え方が変わります。
鹿児島県内(単一の都道府県内)のみを対象とする場合
鹿児島県内の消費者だけを対象としてネット販売する場合、国税庁が定義する「通信販売」には該当せず、一般酒類小売業免許による販売を検討することになります。
つまり、
鹿児島県内のみを販売対象とするネット販売
と、
鹿児島県外も含めて広く全国の消費者を対象とするネット販売
は、同じ「ネット販売」でも扱いが異なります。
全国の消費者を対象として販売する場合
一方、インターネットなどを利用して、2都道府県以上の広範な地域の消費者を対象として酒類を通信販売する場合には、通信販売酒類小売業免許が重要になります。
例えば、
- 鹿児島県から東京都の消費者へ販売
- 鹿児島県から大阪府の消費者へ販売
- 鹿児島県から北海道の消費者へ販売
など、全国の消費者を対象とするEC販売を行う場合です。
したがって、全国展開を考えている方は、通信販売酒類小売業免許について早い段階で確認することが重要です。
3.通信販売酒類小売業免許とは?
通信販売酒類小売業免許は、インターネットやカタログなどを利用して、広範な地域の消費者を対象に酒類を通信販売するための免許です。
国税庁では、通信販売について、2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象として、商品の内容や価格などを提示し、通信手段によって注文を受けて販売することとしています。
そのため、
「鹿児島の焼酎を全国に販売したい」
という事業者にとって、非常に重要な免許になります。
ただし、ここで注意したいのが、
通信販売酒類小売業免許=すべての焼酎を全国販売できる免許
ではないということです。
4.鹿児島の焼酎なら何でもネット販売できるわけではない
ここが、鹿児島で焼酎のネット販売を始める方にとって特に重要なポイントです。
通信販売酒類小売業免許には、販売できる酒類の範囲について一定の制限があります。
国産酒類については、原則として、一定の要件を満たす製造者が製造・販売する酒類などが通信販売の対象となります。
その重要な基準の一つが、
前会計年度における酒類の品目ごとの課税移出数量が、すべて3,000キロリットル未満である製造者
という基準です。
ここで非常に重要なのは、
3,000キロリットルという基準は、ネットショップを運営する販売者自身の販売量ではない
ということです。
販売しようとしている焼酎の製造者側の課税移出数量が基準になります。
5.「3,000キロリットル基準」に注意
例えば、
「自分は年間100本しか販売しないから大丈夫」
とは限りません。
販売者自身の販売量が少なくても、販売予定商品の製造者が通信販売の対象となる酒類の要件を満たしているかを確認する必要があります。
そのため、販売したい焼酎について、
- 製造者は誰か
- どの酒類の品目に該当するか
- 製造者の課税移出数量はどうなっているか
- 通信販売の対象となる酒類に該当するか
を確認することが重要です。
鹿児島には大手メーカーから小規模な焼酎蔵まで多数あります。
そのため、
「鹿児島の焼酎だから通信販売できる」
と一律に判断することはできません。
例えば、全国的に知名度の高い大手メーカーの商品については、3,000キロリットル基準との関係で通信販売の対象となるか慎重な確認が必要です。
一方で、中小規模の製造者が製造する焼酎については、要件を満たす商品もあります。
重要なのは、メーカー名だけで判断せず、販売予定の商品ごとに通信販売の対象となる酒類か確認することです。
6.販売したい焼酎を先に確認することが重要
焼酎のネット販売を始める場合、
「まずECサイトを作ろう」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、免許との関係では、
①販売する焼酎を決める
↓
②販売地域を決める
↓
③必要な免許を確認する
↓
④その焼酎が通信販売可能か確認する
↓
⑤申請準備をする
↓
⑥免許取得後に販売開始
という順番で進めることをおすすめします。
特に、
「サイトは完成したのに、販売したかった焼酎が通信販売の対象にならない」
という事態は避けなければなりません。
7.Amazon・楽天市場で焼酎を販売する場合も注意
Amazonや楽天市場などの大手ECモールを利用する場合でも、酒類販売に関する免許が不要になるわけではありません。
ネットショップの場所が、
- 自社サイト
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
- その他のECモール
のどれであっても、酒類を継続的に販売するのであれば、酒類販売業免許について検討する必要があります。
また、販売する焼酎が通信販売の対象となる酒類かどうかについても確認が必要です。
8.鹿児島で焼酎のネット販売免許を取得するための主な要件
酒類販売業免許は、申請書を提出すれば必ず取得できるものではありません。
税務署による審査では、主に、
- 人的要件
- 場所的要件
- 経営基礎要件
- 酒類販売管理上の要件
などについて確認されます。
人的要件
申請者やその役員等について、酒税法上の免許を受けることが適当でないと認められる事情がないかなどが確認されます。
また、酒類販売を適切に行うための体制についても確認する必要があります。
経営基礎要件
酒類販売業を継続して行うための経営基盤があるかという点も重要です。
例えば、
- 事業を継続できる資金があるか
- 適正な事業計画になっているか
- 財務状況に問題がないか
- 直近の決算状況に問題がないか
などを確認します。
特に法人の場合、直近の決算における債務超過の状況などが審査上のポイントとなることがあります。
ただし、財務状況だけで機械的に判断されるわけではないため、個別事情を含めて確認することが重要です。
酒類販売に関する知識・経験等
酒類販売業を適切に行える体制があるかという点も重要です。
これまでの酒類販売経験の有無や、酒類販売管理者に関する講習等についても確認しておきましょう。
酒類販売の経験がない場合でも、直ちに免許を取得できないという意味ではありません。
申請前に、自分の事業に必要となる知識・体制を整えておくことが重要です。
9.酒類販売業免許の主な申請書類
通信販売酒類小売業免許を申請する場合、国税庁が公開している申請書や手引を確認しながら書類を準備します。
主な書類として、
- 酒類販売業免許申請書
- 次葉1「販売場の敷地の状況」
- 次葉2「建物等の配置図」
- 次葉3「事業の概要」
- 次葉4「収支の見込み」
- 次葉5「所要資金の額及び調達方法」
- 次葉6「『酒類の販売管理の方法』に関する取組計画書」
- 酒類販売業免許の免許要件誓約書
- 登録免許税の領収証書提出書
- 酒類販売管理者選任届出書
- 通信販売の対象となる酒類である旨の証明書
などがあります。
このほか、申請者が法人なのか個人なのか、事業内容などによって必要な添付書類が異なる場合があります。
したがって、自分のケースで必要な書類を申請前に確認することが大切です。
10.鹿児島で焼酎のネット販売免許を申請する流れ
一般的には、次のような流れで準備します。
STEP1 販売する焼酎を決める
まず、販売予定の商品を具体的に決めます。
- 芋焼酎
- 麦焼酎
- 黒糖焼酎
- その他の酒類
など、取り扱う商品を整理します。
STEP2 製造者を確認する
それぞれの焼酎について、
「どこの蔵元が製造しているのか」
を確認します。
通信販売酒類小売業免許の場合、製造者側の要件が関係するため、ここは重要な確認事項です。
STEP3 販売地域を決める
次に、
鹿児島県内だけなのか、全国販売するのか
を決めます。
全国の消費者を対象として販売する場合には、通信販売酒類小売業免許について確認します。
STEP4 通信販売できる商品か確認する
販売予定の焼酎が通信販売の対象となる酒類なのかを確認します。
必要に応じて、製造者から証明書等を取得します。
STEP5 販売場を準備する
酒類販売業免許では販売場についても確認が必要です。
ネットショップだけでなく、酒類を保管・管理する場所などについても、申請内容との整合性を確認しておきましょう。
STEP6 申請書類を作成する
申請書や次葉1~6、誓約書、各種添付書類などを準備します。
特に、
- 事業計画
- 売上見込み
- 仕入計画
- 資金計画
- 販売方法
について、実際に行う事業内容と矛盾しないように作成することが重要です。
STEP7 所轄税務署へ申請する
酒類販売業免許の申請は、原則として販売場の所在地を所轄する税務署に行います。
STEP8 税務署による審査
申請後、税務署による審査が行われます。
酒類販売業免許の標準的な処理期間は、原則として2か月以内とされています。
ただし、申請内容の補正や追加資料の提出などによって、実際の期間が変わることがあります。
STEP9 免許取得後に販売開始
免許取得後、必要な販売管理体制などを整えたうえでネット販売を開始します。
なお、酒類販売では、20歳未満の者への販売防止など、販売時の管理も重要です。
11.ネットショップを作る前に確認しておきたいこと
焼酎のネット販売では、ECサイト制作だけを先に進めるのではなく、免許要件を確認してから販売システムを設計することが重要です。
特に、
「何を販売するのか」
「誰に販売するのか」
「どの地域へ販売するのか」
「その商品を通信販売できるのか」
を事前に整理しておきましょう。
これらを確認しておけば、免許取得後に販売方法を大幅に変更するリスクを減らすことができます。
12.よくある失敗・注意点
失敗①「ネット販売なら通信販売酒類小売業免許」と決めつける
ネット販売だから必ず通信販売酒類小売業免許になるわけではありません。
例えば、鹿児島県内という単一の都道府県内だけを販売対象とする場合には、通信販売の定義には該当せず、一般酒類小売業免許による販売を検討することになります。
販売地域を明確にしてから必要な免許を判断しましょう。
失敗②「鹿児島の焼酎なら何でも全国販売できる」と考える
これは特に注意が必要です。
通信販売酒類小売業免許では、販売できる国産酒類について一定の条件があります。
そのため、
「鹿児島県産の焼酎だからOK」
という判断はできません。
販売する商品ごとに確認しましょう。
失敗③「3,000kL」は自分の販売量だと思ってしまう
3,000キロリットルという基準は、ネットショップを運営する販売者自身の販売量を意味するものではありません。
通信販売の対象となる国産酒類については、製造者側の課税移出数量に関する基準が関係します。
ここを勘違いしないように注意しましょう。
失敗④ ECサイトを先に完成させてしまう
サイトを完成させてから、
「この焼酎は通信販売できない」
と判明すると、商品構成や販売方法を変更する必要が出てくる可能性があります。
免許要件→販売商品→ECサイト
の順番で検討するのがおすすめです。
失敗⑤ 免許取得前に販売を始めてしまう
「試しに数本だけ販売する」
という場合でも、継続的な酒類販売を予定しているのであれば、免許について事前に確認する必要があります。
免許取得前に販売を開始しないよう注意しましょう。
失敗⑥ 事業計画と申請書の内容が一致していない
例えば、
- 仕入先
- 販売商品
- 販売方法
- 売上予測
- 資金計画
などの内容がバラバラになっていると、申請書類全体の整合性が取れなくなります。
実際の事業計画を整理してから申請書を作成しましょう。
失敗⑦ 20歳未満への販売防止対策を忘れる
酒類の通信販売では、20歳未満の者への販売を防止するための適切な確認方法を設けることが重要です。
ネットショップを作る段階から、年齢確認や表示方法などを検討しておきましょう。
13.鹿児島で焼酎をネット販売する前のチェックリスト
【販売商品】
□ 販売する焼酎を決めた
□ 焼酎の製造者を確認した
□ 仕入先を決めた
□ 販売予定商品の通信販売可否を確認した
□ 3,000キロリットル基準など、通信販売の対象となる酒類の要件を確認した
【販売地域】
□ 鹿児島県内だけを対象とするのか決めた
□ 全国販売するのか決めた
□ 2都道府県以上の広範な地域を対象とする通信販売に該当するか確認した
【免許】
□ 一般酒類小売業免許について確認した
□ 通信販売酒類小売業免許について確認した
□ 自分に必要な免許を確認した
□ 販売場を決めた
【申請書類】
□ 酒類販売業免許申請書を確認した
□ 次葉1~6を確認した
□ 免許要件誓約書を確認した
□ 事業計画を作成した
□ 収支計画を作成した
□ 資金計画を作成した
□ 必要な添付書類を確認した
□ 通信販売の対象となる酒類である旨の証明書について確認した
【販売管理】
□ 酒類販売管理者について確認した
□ 20歳未満への販売防止対策を検討した
□ ネットショップ上の酒類販売に関する表示を確認した
□ 免許取得前に販売を開始しない
14.鹿児島で焼酎のネット販売を始めるなら行政書士への相談もおすすめ
焼酎のネット販売は、単に申請書を書いて提出すればよいという手続きではありません。
特に重要なのが、
「どの商品を販売するのか」
「どの地域に販売するのか」
「どのような方法で販売するのか」
という3つのポイントです。
さらに通信販売酒類小売業免許の場合には、販売予定商品の製造者側の要件についても確認する必要があります。
行政書士に相談することで、
- 必要な酒類販売業免許の確認
- 一般酒類小売業免許と通信販売酒類小売業免許の整理
- 販売予定商品の確認
- 必要書類の確認
- 申請書類の作成
- 事業計画の整理
- 収支計画の作成
- 税務署への申請サポート
などについて相談できます。
特に、
「鹿児島のこの焼酎を全国にネット販売したいのですが、通信販売できますか?」
という段階で相談することをおすすめします。
ECサイトを作る前に免許と販売商品の条件を確認しておくことが、手戻りを防ぐポイントです。
まとめ
鹿児島の焼酎をネット販売する場合、まず確認したいのが酒類販売業免許です。
焼酎を継続的に仕入れて販売する場合には、原則として酒類販売業免許が必要になります。
そして、販売地域によって必要となる免許の考え方が変わります。
鹿児島県内のみを対象として販売
→ 一般酒類小売業免許を検討
全国など2都道府県以上の広範な地域を対象として通信販売
→ 通信販売酒類小売業免許を検討
ただし、通信販売酒類小売業免許を取得すれば、すべての焼酎を全国販売できるわけではありません。
特に重要なのが、通信販売の対象となる国産酒類には一定の条件があることです。
3,000キロリットルという基準についても、販売者自身の販売量ではなく、販売予定商品の製造者側の課税移出数量に関する基準であることに注意しましょう。
したがって、
「鹿児島の焼酎だから全国販売できる」
と考えるのではなく、
①販売する商品を決める
②製造者を確認する
③販売地域を決める
④必要な免許を確認する
⑤通信販売可能な商品か確認する
⑥申請書類を準備する
という順番で進めることが重要です。
鹿児島で焼酎のネット販売をお考えならご相談ください
「鹿児島の焼酎を全国に販売したいけれど、どの免許が必要かわからない」
「Amazonや楽天市場で焼酎を販売したい」
「販売したい焼酎が通信販売の対象になるのか確認したい」
「酒類販売業免許の申請書類を自分で作るのが難しい」
このような場合は、ネットショップを作る前に行政書士へご相談ください。
酒類販売業免許は、販売する商品・販売地域・販売方法によって確認すべきポイントが変わります。
販売したい焼酎の商品名や蔵元、販売方法などをお知らせいただければ、必要となる酒類販売業免許や申請について確認するところからサポートできます。
鹿児島の焼酎を全国のお客様に届けるためにも、まずは免許要件を確認し、適切な準備を進めましょう。
鹿児島県鹿児島市春山町の行政書士新川憲一事務所です。
「許可が必要なのか分からない」
「自分で申請するのは難しそう」
「必要書類について相談したい」
このようなお悩みでも、お気軽にご相談ください。
鹿児島市日置市及び近隣地域で、皆様の手続きを全力でサポート致します。
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行政書士新川憲一事務所
鹿児島県鹿児島市春山町
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「凡事徹底」の姿勢を大切にし、お客様の大切な手続きを責任を持ってサポートします。

