建設業許可取得後も安心できません!変更届・決算変更届を忘れるとどうなる?

建設業許可を無事に取得すると、「これで建設業許可の手続きは終わった」と安心してしまう方も少なくありません。

しかし、建設業許可は取得したら終わりではありません。

許可取得後も、会社や営業所、役員、技術者などに変更があった場合には「変更届」が必要になることがあります。

さらに、変更がなくても、毎事業年度終了後には「決算変更届」を提出する必要があります。

鹿児島県でも、決算変更届は毎年度必ず提出するものとされており、決算終了後4か月以内が提出期限です。

今回は、建設業許可取得後に忘れてはいけない「変更届」と「決算変更届」について、行政書士がわかりやすく解説します。

建設業許可は取得したら終わりではありません

建設業許可を取得すると、許可通知書が届きます。

しかし、その後も会社の状況に変更があれば、許可行政庁へ届出をしなければなりません。

建設業法第11条では、許可申請書や添付書類の記載事項に変更があった場合の届出や、毎事業年度終了後の書類の提出について定められています。(e-Gov法令検索)

つまり、

「許可を取得した後も、許可業者としての手続きが続く」

ということです。

変更届とは?

変更届とは、建設業許可を取得した後に、会社や営業所などの一定の事項に変更が生じた場合に提出する届出です。

例えば、次のような変更があります。

  • 商号・名称を変更した
  • 営業所の所在地を変更した
  • 営業所を新設した
  • 営業所を廃止した
  • 役員が変更になった
  • 資本金を変更した
  • 経営業務の管理責任者に変更があった
  • 営業所技術者等に変更があった
  • 健康保険等の加入状況に変更があった
  • 建設業法施行令第3条の使用人に変更があった
  • 許可業種の一部を廃業した

などです。

ただし、変更内容によって提出期限が異なるため注意が必要です。

変更届には「2週間以内」のものもある

変更届なら「変更があってから30日以内」と考えてしまう方もいますが、すべてが30日以内というわけではありません。

鹿児島県の案内では、例えば経営業務の管理責任者や営業所技術者等に変更があった場合、原則として事実が発生した日から2週間以内とされています。(鹿児島県公式ホームページ)

一方で、商号・名称、営業所の所在地、役員、資本金などについては、原則として変更があった日から30日以内となっています。(鹿児島県公式ホームページ)

そのため、

「会社の変更だから、いつでもまとめて出せばいい」

という考え方は危険です。

変更内容ごとに、提出期限を確認する必要があります。

特に注意したい「営業所技術者等」の変更

建設業許可を取得している会社では、営業所技術者等の変更にも注意が必要です。

例えば、

「営業所技術者等になっていた従業員が退職した」

というケースです。

この場合、単純に会社を退職しただけと考えてはいけません。

許可業者として必要な技術者がいなくなることになるため、速やかに対応する必要があります。

鹿児島県でも、営業所技術者等の変更については2週間以内の届出が必要とされています。(鹿児島県公式ホームページ)

技術者の退職や異動が発生したときは、早めに建設業許可を担当する行政書士などに相談することをおすすめします。

決算変更届とは?

建設業許可を取得した事業者が毎年提出しなければならないのが、決算変更届です。

決算変更届は、名前だけを見ると「決算内容に変更があった場合だけ提出するもの」と思ってしまいそうですが、そうではありません。

建設業許可業者は、毎事業年度終了後に提出する必要があります。

鹿児島県も「毎年度必ず提出が必要」と案内しています。(鹿児島県公式ホームページ)

提出期限は、

決算終了後4か月以内

です。(鹿児島県公式ホームページ)

例えば、3月31日が決算日の会社であれば、原則として7月31日までに提出することになります。

決算変更届では何を提出するの?

決算変更届では、建設業に関する工事実績や財務内容などを報告します。

代表的なものとして、

  • 工事経歴書
  • 直前3年の各事業年度における工事施工金額
  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • その他の必要書類

などがあります。

法人の場合には、鹿児島県では事業報告書の添付も案内されています。(鹿児島県公式ホームページ)

実際に必要となる書類は、法人・個人、業種、変更内容などによって異なるため、最新の提出要領を確認することが大切です。

決算変更届を忘れるとどうなる?

ここが非常に重要です。

「提出を忘れても、許可そのものはすぐに取り消されないから大丈夫」

と考えるのはおすすめできません。

決算変更届を提出しない状態が続くと、許可更新などの際に問題になる可能性があります。

鹿児島県では、建設業許可の更新について、過去5年間における毎事業年度終了後の決算変更届が提出されている必要があると案内しています。(鹿児島県公式ホームページ)

つまり、毎年の決算変更届を放置していると、

「許可の更新をしたいのに、過去の決算変更届が大量に残っている」

という事態になる可能性があります。

経営事項審査を受ける会社は特に注意

公共工事の入札参加を目指している建設業者にとって、決算変更届はさらに重要です。

経営事項審査、いわゆる「経審」を受ける場合、決算変更届を提出してから経審の手続きを進めることになります。

鹿児島県でも、経審については決算変更届の受付後に申込みを行う手続きとなっています。(鹿児島県公式ホームページ)

そのため、

決算変更届を忘れる
↓
経審の手続きが遅れる
↓
公共工事の入札参加に影響する

ということも考えられます。

公共工事を受注していきたい建設業者は、毎年の決算終了後のスケジュールをあらかじめ管理しておくことが重要です。

変更届を出さないと罰則がある場合も

変更届などの法定届出を怠った場合、単なる「提出忘れ」で済むとは限りません。

建設業法には、一定の届出義務違反について罰則が定められています。

国土交通省の案内でも、必要な変更届等を提出しない場合には、建設業法第50条による罰則の対象となることが示されています。(国土交通省 九州地方整備局)

また、必要な届出がされていないことで、その後の許可申請などの手続きに影響する場合もあります。(国土交通省 九州地方整備局)

「忙しかったから忘れていた」

「前の行政書士から何も言われなかった」

という理由で放置せず、未提出に気付いたら早めに対応することが大切です。

「変更がなかったから決算変更届も不要」は間違い

これは非常に多い誤解です。

例えば、

「会社の住所も役員も変わっていない」

「許可を取ったときと会社の状況が同じ」

という場合でも、決算変更届は必要です。

決算変更届は、会社に何か変更があった場合だけ提出するものではありません。

建設業許可業者である以上、原則として毎事業年度ごとに提出するもの

と覚えておきましょう。

建設業許可取得後に忘れないためのポイント

建設業許可を取得した後は、次のような管理をしておくと安心です。

① 決算日を確認する

まず、自社の決算日を確認しましょう。

決算日が分かれば、決算変更届の提出期限も把握できます。

② 会社の変更があったら行政書士に相談する

例えば、

「役員が辞任した」

「従業員が退職した」

「営業所を移転した」

「新しい営業所を作った」

「資本金を変更した」

などの出来事があった場合は、建設業許可に関係する変更かどうかを確認しましょう。

一見すると小さな変更でも、建設業許可上の届出が必要になる場合があります。

③ 決算終了後は早めに準備する

決算が終わってから4か月あるからといって、ぎりぎりまで放置するのはおすすめできません。

決算資料や工事関係資料などを早めに整理しておけば、余裕を持って決算変更届を作成できます。

建設業許可は「取得後の管理」が重要です

建設業許可は、取得すること自体がゴールではありません。

むしろ、許可を取得して事業を続けていくためには、

「許可取得後の届出をきちんと管理すること」

が重要です。

特に、

  • 変更届
  • 決算変更届
  • 許可更新
  • 業種追加
  • 経営事項審査
  • 入札参加資格申請

などは、それぞれ関係しているため、計画的に管理する必要があります。

まとめ|建設業許可取得後も定期的な手続きが必要です

今回は、建設業許可取得後に必要となる変更届と決算変更届について解説しました。

ポイントをまとめると、

  • 建設業許可は取得したら終わりではない
  • 会社や営業所などに変更があれば変更届が必要になる
  • 変更内容によって提出期限が異なる
  • 経営業務の管理責任者や営業所技術者等の変更は原則2週間以内
  • 商号・名称、役員、資本金などは原則30日以内
  • 決算変更届は毎年度必ず提出する
  • 決算変更届の提出期限は決算終了後4か月以内
  • 未提出のまま放置すると許可更新などに影響する可能性がある
  • 経審を受ける場合にも決算変更届が重要

という点が重要です。

建設業許可を取得した後も、会社の状況に変更があった場合や決算を迎えた場合には、忘れずに必要な手続きを行いましょう。

鹿児島県の建設業許可手続きは行政書士にご相談ください

「建設業許可を取得したけれど、その後の届出がよく分からない」

「決算変更届を毎年きちんと提出したい」

「役員や技術者が変更になったが、届出が必要なのか分からない」

「許可更新や経審も見据えて管理してほしい」

このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

鹿児島県で建設業許可を取得した事業者様が、許可取得後も安心して事業を続けられるよう、変更届や決算変更届などの手続きをサポートします。

建設業許可は「取得して終わり」ではありません。

取得後の適切な届出・管理まで含めて、建設業許可を維持していくことが大切です。

※本記事は2026年8月時点で確認できる鹿児島県・国土交通省等の公開情報をもとに作成しています。届出の種類や必要書類、提出期限等は変更される場合がありますので、実際の手続きの際は最新の情報をご確認ください。

鹿児島県鹿児島市春山町の行政書士新川憲一事務所です。
「許可が必要なのか分からない」
「自分で申請するのは難しそう」
「必要書類について相談したい」
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鹿児島市日置市及び近隣地域で、皆様の手続きを全力でサポート致します。


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